結婚祝いで使ってはいけない忌み言葉

結婚のお祝いでは「別れる・切れる・終わる」などの忌み言葉や、不幸の繰り返しを連想する重ね言葉を避けます。

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Kevin HA
Kevin HA

結婚のお祝いで「別れる・切れる・終わる」という言葉を使うと、縁起が悪いとされます。 スピーチ、メッセージカード、電報、どの場面でも同じルールが適用されます。

日本の婚礼文化では、言葉に宿る力(言霊)を大切にします1。慶事の席で不吉を連想させる言葉を避ける慣習は平安時代まで遡り、現代の結婚式でも広く受け継がれています2


忌み言葉・重ね言葉とは

忌み言葉とは、特定の場で使うことを避ける言葉の総称です。 縁起への配慮から、不吉・悲しみ・別れを連想させる表現を指します。

結婚の場では大きく2種類に分かれます。

忌み言葉(縁起の悪い言葉):別れ・離婚・終わりを直接または間接に連想させる語。「別れる」「切れる」「終わる」「壊れる」などが典型例です。

重ね言葉(かさねことば):同じ言葉や音を繰り返す表現。「重ね重ね(ふたたび不幸が重なる)」というイメージから忌避されます。「またまた」「くれぐれも」「たびたび」がこれに当たります2


避けるべき忌み言葉・重ね言葉の一覧

別れ・終わりを連想する言葉

避ける言葉連想するイメージ言い換え例
別れる・離れる別離・離婚旅立つ・新生活をはじめる
切れる・切る縁が切れる結ぶ・つなぐ
終わる・終える婚姻の終わり締めくくる・お開き
帰る式を終わらせるお開きにする
壊れる・崩れる家庭の崩壊変わる・新たになる
消える・なくなる消滅移り変わる
破れる・破る破綻乗り越える
離婚・再婚直接的すぎる(使用を避ける)
冷える・冷める愛情の冷却落ち着く・安らぐ
戻る元の状態に戻る新たな一歩を踏み出す

不吉・悲しみを連想する言葉

避ける言葉理由言い換え例
死ぬ・死亡縁起が悪い(使用しない)
病む・苦しむ不幸の暗示(使用しない)
泣く・悲しむ悲劇を連想感動する・心を動かされる
不幸・悲惨慶事に不適切(使用しない)
嫌い・憎い負の感情(使用しない)

重ね言葉の一覧

重ね言葉言い換え例
重ね重ね心より・誠に
くれぐれもどうか・ぜひ
またまたさらに・加えて
たびたび何度も・常に
しばしば折に触れ
ますます(厳格な場合)いっそう・さらに
どんどん(厳格な場合)着実に
わざわざ特別に・はるばる
いよいよついに・とうとう
どしどし積極的に

場面別・金額別の注意点

ご祝儀の金額と「切れる数字」

結婚祝いの金額にも忌み言葉に通じるタブーがあります。

金額評価理由
10,000円(1万円)避ける場合あり1枚のお札 → 「一枚(ひとまい)」で偶数に割れる懸念
20,000円(2万円)避けることが多い2で割れる偶数 → 「縁が割れる」連想
30,000円(3万円)最も一般的割り切れない奇数 → 吉数
40,000円(4万円)避ける「4」= 死を連想(死/し)
50,000円(5万円)問題なし奇数・縁起良し
60,000円(6万円)避けることが多い偶数
70,000円(7万円)問題なし奇数
100,000円(10万円)問題なし1の位が0で奇偶より金額の丸さが優先

基本ルール: ご祝儀は「3・5・7」などの奇数が基本です。ただし10万円や2万円(縁が二重になる)を許容する地域・考え方もあります。お祝いの相場と書き方については、ご祝儀クラスターを参照


スピーチ・メッセージ別の言い換えガイド

披露宴スピーチで注意する表現

披露宴では進行者やスピーチのゲストが忌み言葉を使わないよう配慮します2

「式もそろそろ終わります」→「式もいよいよお開きの時間となりました」

「終わる」は禁句です。「お開き」という言葉は、宴の終わりを別れではなく新たな旅立ちとして表す伝統的な表現です。

「○○さんとは長い付き合いで、別れることもありました」→「○○さんとは長いご縁で、共に歩んできました」

過去の関係にある「別れ」の要素は消して、「縁」「歩む」などポジティブな言葉で置き換えます。

「いつも繰り返し喧嘩していたけれど」→「ぶつかりながらも成長してきた二人」

「繰り返し」は重ね言葉に近い表現。「成長」「絆」に言い換えるとよいでしょう。

メッセージカードで注意する表現

メッセージカードの書き方と文例については、結婚祝いメッセージカードの書き方・例文で詳しく解説しています。

以下に、よくある誤例と正しい言い換えを示します。

誤例(忌み言葉・重ね言葉を含む)正しい表現
末長く仲良く(「末永く」は○。「末長く」も可)末永くお幸せに
どうかくれぐれもお体に気をつけてどうかお体を大切に
またまた会いたいですまたお会いするのを楽しみにしています
縁が切れないようにねいつまでも仲良くいてね
終わりよければすべてよし新たな出発、心よりお祝い申し上げます
ますますご活躍を(厳格な場)いっそうのご活躍を

弔事との兼用を避ける

「冥福」「哀悼」など弔事専用の言葉は言うまでもなく禁止です。しかし「重ね重ねお悔やみ申し上げます」という弔事定番フレーズが慶事にも潜り込まないよう注意しましょう。


式の形式別・忌み言葉の適用範囲

**神前式(しんぜんしき)**では、厳かな雰囲気から忌み言葉への配慮がとくに重視されます2。三三九度・玉串奉奠など神聖な儀式が続く神前式では、スピーチよりも祝詞(のりと)との調和を意識し、穢れ(けがれ)を連想させる言葉をすべて避けます。

**チャペルウェディング(教会式)**では、聖書の言葉を引用するケースがありますが、日本語の挨拶・スピーチでは同じく忌み言葉を避けるのが礼儀です。

**人前式(じんぜんしき)**は自由度が高く、司会者や新郎新婦自身が進行を担います。それだけに忌み言葉に気づかず使ってしまうリスクが高く、事前の原稿確認を勧めます。

披露宴・二次会では司会者が注意するのが通例ですが、ゲストのスピーチや乾杯の挨拶にも忌み言葉が混入しやすいため、依頼される側も把握しておく必要があります。


「ますます」「どんどん」は忌み言葉か

厳格な解釈では重ね言葉に分類されますが、現在は許容する考え方が主流です。 ただし、フォーマルなスピーチや格式のある会場では「いっそう」「着実に」への言い換えが無難です。

判断の目安は次のとおりです。

  • 友人や同僚への軽めのメッセージ → 「ますます」使用可
  • 披露宴での友人スピーチ → どちらでも可(言い換えも可)
  • 主賓スピーチや乾杯挨拶 → 「いっそう」に言い換えるのが安全
  • 祝電(電報)→ 言い換えを強く推奨

正しい敬語と忌み言葉を両立するコツ

忌み言葉を避けようとして、逆に不自然な敬語になってしまうことがあります。3つのコツを押さえてください。

  1. 書く前に声に出して読む — 音として聞いたときに「別れ・終わり・繰り返し」を連想しないかチェックします。
  2. ポジティブな言葉で置き換える — 削除するだけでなく、「縁・絆・幸せ・喜び・永遠・誓い」などの吉祥語を積極的に使います。
  3. 第三者に確認してもらう — 自分では気づかない言葉が混入していることがあります。送る前に別の人の目を通しましょう。

友人へのお祝いメッセージ文例では、目的別のテンプレートを揃えています。


お祝いの言葉を充実させる吉祥語リスト

忌み言葉を避けるだけでなく、積極的に使いたい縁起の良い表現も確認しておきましょう。

吉祥語意味・使い方
末永く永続する幸せを願う定番表現
縁(えん)二人を結ぶ絆
絆(きずな)深いつながり
慶び(よろこび)喜びの改まった表現
幸(さち)幸福の漢文的表現
佳縁(かえん)よい縁組み
良縁(りょうえん)素晴らしい出会い
長寿(ちょうじゅ)長生きを願う言葉(年配ゲスト向け)
ご多幸多くの幸せを願う表現
ご清栄健康・繁栄を願う表現

まとめ

結婚式・お祝いの場で避けるべき忌み言葉は、大きく3カテゴリです。

  1. 別れ・終わりを連想する言葉:「別れる・切れる・終わる・帰る・壊れる」
  2. 不吉・悲しみを連想する言葉:「死ぬ・病む・泣く・破れる・消える」
  3. 重ね言葉:「重ね重ね・くれぐれも・またまた・たびたび・しばしば」

言い換えの基本は「ポジティブな言葉への置き換え」です。削除だけでなく、「縁・絆・幸せ・末永く」などの吉祥語で文章をより豊かにしましょう。

忌み言葉を確認したうえで、シーン別のお祝いの言葉を選びたい方は、お祝いメッセージ・お祝いの言葉ガイドでシーン別の文例をご覧ください。Anatoleのウェブ招待状では、ゲストへのメッセージ機能を活用して、心に残るお祝いの言葉を添えることができます。


出典・参考文献

Footnotes

  1. ウィキペディア日本語版,「忌み言葉」, 2024. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%8C%E3%81%BF%E8%A8%80%E8%91%89

  2. ウィキペディア日本語版,「結婚式」, 2025. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E5%A9%9A%E5%BC%8F 2 3 4

よくある質問

忌み言葉とは何ですか?
縁起が悪いとされ、結婚式やお祝いの場で避けるべき言葉のことです。「別れる」「切れる」「終わる」などが代表例です。
重ね言葉も忌み言葉に含まれますか?
はい。「重ね重ね」「くれぐれも」「またまた」など、同じ言葉を繰り返す表現は不幸が重なることを連想させるため避けます。
「ご結婚おめでとうございます」は問題ありませんか?
まったく問題ありません。「おめでとうございます」は慶事の定番表現で、忌み言葉には当たりません。
「切る」「割る」は忌み言葉ですか?
はい。「切れる(縁が切れる)」「割り切れる(仲が割れる)」の連想から、ご祝儀の金額を偶数にすることや「切る・割る」の使用も避けるのが慣習です。
「終わる」「帰る」も避けるべきですか?
「終わる」「帰る(会を終える)」は式の終わりを連想させるため、スピーチでは「お開きにする」などの言い換えを使います。
「死ぬ」「死亡」以外に注意すべき不吉な言葉は?
「病む」「苦しむ」「泣く」「破れる」「消える」なども不吉とされています。お祝いの場では明るい言葉を選びましょう。
「幸せ」や「喜び」は何度使っても大丈夫ですか?
「幸せ」「喜び」「縁」「絆」などの吉祥語は積極的に使って構いません。重ね言葉に当たらないよう配慮すれば問題ありません。
神前式のスピーチと教会式で忌み言葉のルールは違いますか?
基本的なルールは同じです。どの形式の式でも「別れ・終わり・繰り返し」を連想させる言葉は避け、祝福の言葉を選びます。
メッセージカードに忌み言葉を書いてしまったらどうすれば?
カードを書き直すのが最善です。手書きの場合は修正液を使わず新しいカードに書き直し、誠意を込めて渡しましょう。
「ますます」「どんどん」は重ね言葉になりますか?
「ますます」「どんどん」は慣用表現として許容されることが多いですが、厳格なマナーでは「さらに」「いっそう」への言い換えを勧める見方もあります。

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