
挙式は「ふたりが結婚を誓う儀式」、披露宴は「ゲストへの感謝を伝える祝宴」です。 両者は目的も内容も異なり、セットで行うのが一般的ですが、片方だけ選ぶカップルも増えています。
結婚式の準備を始めると、「挙式と披露宴はどう違うの?」という疑問が真っ先に浮かびます。この記事では、両者の定義と役割、費用の目安、挙式のみ・披露宴なしのケースまでわかりやすく解説します。
挙式とは何か:結婚を「誓う」場
挙式(きょしき)とは、神や人前で正式に結婚を誓う宗教的・儀礼的な式典です。所要時間は約20〜30分(披露宴は別途2〜3時間)が一般的で、参列できる人数は限られます。神前式・チャペル・人前式といった形式ごとの所要時間の差は披露宴の時間・所要時間ガイドで解説しています。
日本の挙式には主に3種類あります。
| 形式 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| 神前式(しんぜんしき) | 神社・式場の神殿 | 三三九度、玉串奉奠など日本古来の儀式。親族のみが参列するのが基本 |
| チャペルウェディング(教会式) | 教会・ホテルのチャペル | 讃美歌・指輪交換・誓いのキスが中心。ゲストも参列しやすい |
| 人前式(じんぜんしき) | レストラン・ガーデンなど | 宗教にとらわれない自由な誓いの式。演出の自由度が高い |
挙式の核心は「誓い」です。招待状の発送、ゲストへのおもてなし、食事や演出は挙式の範囲外です。
披露宴とは何か:感謝を伝える「祝宴」
披露宴(ひろうえん)とは、結婚を多くのゲストに披露し、感謝を伝えるための食事・歓談の場です。所要時間は2〜3時間が一般的で、プログラムには入退場、乾杯、ケーキカット、歓談、スピーチ、花束贈呈などが含まれます。
ゼクシィ結婚トレンド調査(2024年版)によると、披露宴・挙式を含む平均招待人数は52.0人、平均総費用は343.9万円です1。
披露宴は「披露」の文字どおり、ふたりの結婚をゲストに広く知らせる社交の場としての役割も担ってきました。近年は形式にとらわれず、ゲスト参加型の演出や少人数でのアットホームな会食スタイルも定着しています。
挙式と披露宴の違いを一覧で確認
以下の比較表で、ふたつの違いを整理します。
| 比較項目 | 挙式 | 披露宴 |
|---|---|---|
| 目的 | 結婚の誓い・宣誓 | ゲストへの感謝・披露 |
| 所要時間 | 約20〜30分(披露宴は別途2〜3時間) | 2〜3時間 |
| 参列者 | 親族中心(神前式)または全員(チャペル・人前式) | 招待したすべてのゲスト |
| 主な内容 | 誓いの言葉、指輪交換、神事 | 食事、スピーチ、ケーキカット、演出 |
| 費用の目安 | 10〜30万円程度 | 約70〜400万円(人数による) |
| 会場 | 神社、チャペル、神殿 | バンケット、レストラン、ホテル宴会場 |
| 宗教性 | あり(神前式・教会式)またはなし(人前式) | 基本的になし |
費用の幅が大きい理由は、招待人数や料理のグレードによって変動するためです。披露宴の費用と相場については別記事で詳しく解説しています。
セットで行う場合の流れ
挙式と披露宴を同日に行う場合、一般的な流れは以下のとおりです。
- 挙式(約20〜30分) — 神前式・チャペル・人前式のいずれかで誓いを立てる
- 移動・写真撮影(30〜60分) — 会場内または屋外でのウェディングフォト
- 披露宴(2〜3時間) — バンケットや宴会場でのお披露目・食事・演出
- 見送り(15〜30分) — ゲストひとりひとりへのお礼
合計すると、当日は5〜7時間かかるのが標準的です。披露宴当日の流れと式次第では、プログラムの詳細を時系列で確認できます。
費用別・人数別のモデルケース
披露宴の費用は招待人数と料理・装飾のグレードに大きく左右されます。披露宴単体の費用は、20人前後の少人数なら70〜100万円、40〜60人の標準規模で130〜280万円、80人以上では280〜400万円以上が目安です。これとは別に挙式費用(神社への初穂料・チャペル使用料など)が10〜30万円程度、衣装・ヘアメイク・引き出物・招待状などが加わります。
人数別の料理・装飾の内訳やご祝儀収入を含めた詳しいモデルケースは、結婚式の費用・相場ガイドで一覧表とともに解説しています。
披露宴なし・挙式のみという選択肢
「ナシ婚」と呼ばれる披露宴なし・挙式のみのスタイルを選ぶカップルは年々増加しています。挙式と披露宴をどう組み合わせるか(あるいは省略するか)で、費用・準備量・お披露目の機会が大きく変わります。代表的な形を一覧で整理すると、次のとおりです。
| 形式 | 挙式 | 披露宴 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 挙式+披露宴(フル) | あり | あり | 最も一般的。ゲストへのお披露目が充実 |
| 挙式のみ | あり | なし | 誓いの儀式に集中。費用を大きく抑えられる |
| 会食のみ | なし | 会食形式 | 儀式なしで食事・歓談中心のもてなし |
| 完全ナシ婚 | なし | なし | 婚姻届のみ。費用・準備をほぼゼロに |
どの形を選ぶかにメリット・デメリットがあり、ご祝儀や親への報告の扱いも変わります。費用の目安、ご祝儀の考え方、後悔しないための工夫まで含めた具体的な検討材料は、披露宴なし・挙式のみ(ナシ婚)という選択でくわしく解説しています。
神前式・チャペル・人前式と披露宴の組み合わせ
挙式の形式によって、披露宴との組み合わせ方が変わることがあります。
神前式 + 披露宴 神社または式場の神殿で神前式を行い、同じ施設内または近隣のバンケット会場で披露宴を行います。神前式は親族のみが参列するのが原則のため、披露宴から友人・同僚ゲストが合流する形式が多いです。
チャペルウェディング + 披露宴 ホテルや専門式場のチャペルで挙式後、隣接するバンケット会場に移動して披露宴を行います。式場によっては挙式・披露宴のセットプランが用意されており、手配がスムーズです。
人前式 + 披露宴 宗教にとらわれない人前式は、披露宴会場の入口付近や同じ会場内のアレンジされたスペースで行われることもあります。挙式と披露宴の境界が曖昧になりやすく、ゲスト全員が参列しやすいのが特徴です。
招待状と当日の連絡手段
挙式・披露宴のどちらに誰を招待するかを明確にするには、招待状の書き方が重要です。神前式で親族のみ挙式に参列し、披露宴からその他ゲストが参加する場合は、招待状に挙式と披露宴の開始時刻を分けて記載します。
結婚式の招待状ガイドでは、文例・送付時期・付箋の書き方まで詳しく解説しています。
まとめ:どちらを選ぶかは「ふたりの優先順位」次第
挙式は誓いの儀式、披露宴は感謝を伝える祝宴。 この違いを理解したうえで、ふたりにとって何が大切かを話し合うことが最初のステップです。
- セットで行いたい → 会場の選定と予算配分を早めに検討する
- 費用を抑えたい → 挙式のみ、または少人数の会食スタイルも選択肢
- ゲストへのおもてなしを重視 → 披露宴の演出・料理のグレードに予算をかける
披露宴の全体像とプログラムの流れでは、挙式・披露宴を合わせた準備の全体像を確認できます。
出典・参考文献
Footnotes
-
リクルートブライダル総研, ゼクシィ結婚トレンド調査2024 概要報告書(全国), 2024年10月25日. https://souken.zexy.net/research_news/marriage-wedding/trend.html ↩