
両親への結婚の挨拶は、「まず自分の親、次に相手の親」の順で行い、清潔感のある服装と3,000〜5,000円の手土産を用意して伺うのが基本マナーです。 プロポーズが決まったら遅くとも1〜2週間以内に動くのが理想で、その誠実な行動が両家の信頼を築く第一歩になります。
結婚の挨拶の順番|まず自分の親、次に相手の親
順番の原則はシンプルです。自分の親への報告と承諾を先に得てから、相手の親のもとへ伺います。どちらの親も「うちの子の話を後回しにされた」と感じないよう、順番を守ることが両家への礼になります。
ふたりで話し合い、同じ週末に両家を訪問するスケジュールを組むのが理想的です。間隔を空けすぎると「なぜ先に相手の親へ行ったのか」という誤解を招くことがあります。
挨拶の流れ|当日のステップと時間の目安
挨拶の訪問は、だいたい1〜2時間で完結するのが標準的です。流れを知っておくと、当日の緊張が和らぎます。
- 玄関でのあいさつ:「はじめまして、○○と申します。本日はお時間をいただきありがとうございます」と丁寧に自己紹介する。
- 着席・手土産の手渡し:袋から取り出し、両手で差し出す。「つまらないものですが」ではなく「お口に合えば幸いです」と一言添えるとスマートな印象になります。
- 近況・自己紹介の会話:仕事・出身地・趣味など、場を和ませる会話から入る。最初の10〜15分は緊張をほぐす時間と考えましょう。
- 結婚の意志を伝える:男性側から「○○さんと結婚させていただきたいと思っています。よろしくお願いします」と明確に伝える。
- 質問への対応:収入・住む場所・将来のビジョンなどを聞かれることが多い。ふたりで事前に答えを合わせておくと安心です。
- お礼を言って退席:長居は禁物。1〜2時間を目安にきりよく席を立ち、「本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いします」と締めくくります。
手土産の選び方|相場・種類・渡し方
手土産は「気遣いの形」です。金額よりも選び方に誠意が表れます。
| 選び方の基準 | ポイント |
|---|---|
| 金額相場 | 3,000〜5,000円が目安。高すぎると気を遣わせる |
| 品物の種類 | 個包装の菓子(焼き菓子・羊羹・バウムクーヘンなど)が定番 |
| 包装・のし | 「御挨拶」や「粗品」ののしをかけると丁寧 |
| 避けるもの | 日持ちしない生菓子、刃物・ハンカチ(別れを連想させる)、4や9が絡む数量 |
| 渡すタイミング | 着席してすぐ、袋から取り出して両手で |
地元の名店や相手の家の近くで評判の菓子を選ぶと、「調べてきてくれた」という誠実さが伝わります。パートナーに好みを確認しておくと選択が迷いません。
服装のマナー|清潔感と誠実さを基準に
服装は「結婚式に向けた準備が始まっている」という意識を表す大切な要素です。
男性の場合
- ネイビーやグレーのスーツが最も無難。ビジネス用で問題ありません。
- ネクタイは落ち着いた色(紺・グレー・深緑など)を選ぶ。
- 靴は磨いたレザーシューズ。スニーカーは避けます。
女性の場合
- 膝丈前後のワンピースやスーツが基本。
- 胸元が開きすぎるもの、ミニスカートは不向きです。
- アクセサリーはシンプルに。婚約指輪をすでに持っている場合、当日着けていくかは彼と相談しましょう。
神前式・仏前式を予定している場合
和婚の雰囲気に合わせ、女性が控えめな和装(小紋・色無地など)で挨拶に伺うケースもあります。ただし振袖は改まりすぎるためカジュアルなワンピースのほうが場の空気に合うことが多いです。
当日に聞かれやすい質問と事前の備え
両親から聞かれる内容はほぼ共通しています。ふたりで事前に答えを統一しておくことが、信頼感を生む最大のコツです。
よく聞かれる項目
- 仕事の状況・安定性(正社員か、年収のおおよそ)
- 今後どこに住む予定か
- 結婚式・入籍のタイミング(時期の目安)
- 子供についての考え
- 相手の家族への関わり方(冠婚葬祭・お正月など)
収入の具体的な数字は答えにくい場面もあります。「まだ交渉中です」「ふたりで貯蓄しながら考えています」といった前向きな言葉で返せば、誠意は十分に伝わります。
挨拶のシーン別|自分の親と相手の親でアプローチが変わる
挨拶の内容は、自分の親へ向けたものと相手の親へ向けたものでニュアンスが異なります。
| 訪問先 | 目的と主なポイント | 伝えるべき核心 |
|---|---|---|
| 自分の親(先) | 結婚の意志報告・承諾をもらう | 「○○さんと結婚したい。背中を押してほしい」 |
| 相手の親(後) | 娘・息子をください、という正式な挨拶 | 「お嬢さん(息子さん)と結婚させてください」 |
自分の親へのポイント
自分の親へは「報告」が主目的です。すでに家族なので過度に緊張する必要はありませんが、パートナーを連れていく場合は「初めてお会いする相手への礼儀」を意識した服装と言動を心がけます。自分の親に先に話を通しておく(=ふたりだけで来る前に電話で話す)と、当日がスムーズになります。
相手の親へのポイント
相手の親へは「お願い」が主目的です。男性側から率先して「○○さんと結婚させてください」と伝えることで誠意が伝わります。女性側も「私から彼に結婚を決意させてしまい恐縮ですが、どうかよろしくお願いします」と一言添えると印象が良くなります。相手の親の反応が読めない場合は、パートナーから事前に「うちの親はこういう話題が好き・苦手」「時間は何時ごろが都合がいい」などの情報を入手しておきましょう。
挨拶後に親が気にする「4つの不安」を先回りして解消する
両親が挨拶の場で内心感じている不安は、ほぼ4パターンに収まります。言葉にしてもらえないことが多いので、こちらから先手を打って答えるのが得策です。
1. 生活の安定性:仕事・収入について「今の仕事は〇〇年目で、安定しています。ふたりで将来に向けて貯蓄もしています」と具体性を持たせて話す。
2. 住む場所:「今のところ○○(エリア)を候補に考えています」と方向性だけでも伝える。決まっていない場合は「これから相談しながら決めます」でも誠実さは伝わります。
3. 結婚式・入籍の時期:明確でなくてもよいですが、「来年の春ごろを目標にしています」など、曖昧でも前向きな方向感を示します。
4. 家族との付き合い:「お正月や冠婚葬祭の際はできるだけ顔を出したいと思っています」と一言添えるだけで、孤立させないという安心感を与えられます。
この4点を挨拶の中で自然な流れで話せると、親の表情が和らぐことが多いです。
挨拶後の動き|顔合わせ・入籍への接続
ゼクシィ結婚トレンド調査2024年版によると、結婚式の総費用平均は343.9万円、招待人数の平均は52.0人(前年比105.9%)となっています1。両家挨拶の段階からふたりでおおよその規模感を話し合っておくと、親への費用分担の相談がスムーズになります。
両家への挨拶が終わったら、次は両家の顔合わせ食事会へと進むのが一般的な流れです。顔合わせはふたりの家族が初めて一堂に会する場であり、結納を省略する場合はこの食事会が実質的な「両家のご挨拶」となります。
入籍や結婚式の段取りについては、婚約から挙式までのステップを順番に把握しておくと安心です。
結婚式の費用分担を親に相談するタイミングや、ご祝儀の慣行については結婚式の費用・相場ガイドも参考にしてください。
また、顔合わせ食事会の具体的な流れや当日の段取りは両家顔合わせ食事会の流れと準備で詳しく解説しています。
失敗しない挨拶のためのチェックリスト
訪問の前日までに確認しておきたい項目をまとめました。
- 訪問日時をパートナーの親と確定した
- 自分の親には先に話を通した
- 手土産を購入済みで、のし・包装を確認した
- 服装を決めて当日の準備が整っている
- ふたりの将来のビジョン(居住地・入籍時期)を合わせた
- 収入・仕事についての質問への答えを準備した
- 退席のタイミングを事前にふたりで話し合った
まとめ
結婚の挨拶は「手順を守り、誠実さを見せる」ことがすべてです。順番(自分の親が先)、手土産(3,000〜5,000円の菓子)、服装(清潔感のあるフォーマル)、当日の言葉(明確な結婚の意志)という4点を押さえれば、緊張していても好印象を残せます。
結婚の挨拶が終わったら、結婚が決まったら|入籍までの準備ガイドでその後のステップ(顔合わせ・結納・婚姻届)を確認し、スムーズに次の段階へ進みましょう。
出典・参考文献
Footnotes
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リクルートブライダル総研, ゼクシィ結婚トレンド調査2024年版, 2024年10月25日. https://souken.zexy.net/research_news/marriage-wedding/trend.html ↩